蜘蛛の子を散らす
中学生の時だったか、家の犬走りに丸くて平べったい繭のような物があった。
何かなと触ったとたんに、中から大量の蜘蛛の子がぶわっと出てきた。
「蜘蛛の子を散らす」そのままである。
普通の人ならトラウマになって蜘蛛嫌いになるんだろうけど、私は小さくてもちゃんと蜘蛛の形をしてるのが一所懸命歩いているのを見て「かわいい」と思ってしまったのである。
それから私は蜘蛛好きになって、庭を歩くときも蜘蛛の巣があったら壊して進んでいたのが、壊さないようによけて歩くようになった。
アシダカグモさんは見てもなんとも思わなかったのが、かっこいいと思うようになった。
たぶん普通の人とは、そのへんの感覚が違うのだろうと思われる。